今の住まいに不満があり子供の成長を機に住宅購入を検討される方は多いです。マイホームでの暮らしを考えるだけで、楽しくてワクワクする気持ちになります。
しかし、いざ家づくりを始めようと思っても、まず何から始めたらいいのかわからないという不安もよく耳にします。なんとなく展示場や建売の内覧に行ってみても、ただ見ただけで終わっては時間の無駄です。
家づくりをスムーズに進めるためには、初めにやるべきことがあります。
この記事を読んで、正しい方法で家づくりを始めていきましょう。
住宅購入を考えるときにやるべき5つのこと
では、まずやるべき5つの事前の準備についてお伝えしていきます。
家づくりノートを用意する
まず初めにご家族で1冊のノートを用意してください。そのノートにまずは今回お伝えする内容を書き出していきましょう。このノートは家づくり日記のようなものですので、マイホームに住むまで活用してください。
ノートを作ることでのメリットは3つです。
POINT01
マイホーム購入へのきっかけを忘れずに残しておくことができる点です。家づくりを進めて、様々な住宅会社と話をしていくと、担当者からたくさんの営業トークを刷り込まれ、戸惑ってしまうこともあります。そんな時に、このノートを見返すことでそもそも自分たちが何のために家づくりをしたいと思ったのか、どんな家づくりをしたかったのかを振り返ることができます。
POINT02
冷静に住宅会社を比較することができる点です。マイホーム購入を進めていくと、様々な住宅会社と話をすることが多いです。その時々で、その会社の印象や取り入れたい間取りなどを書いておくと、後々見返してどの住宅会社と話を進めるかや、どんな間取りを作っていきたいかを冷静に振り返ることができます。
POINT03
情報を正確に記録できる点です。住宅購入までにたくさんの打ち合わせを行います。その打合せ内容を記憶しておくことはとても難しいことです。特に注文住宅では細かい打合せが多く、言った、言わないのトラブルが起こりやすいです。大切なことは記録に残しておくことで、トラブルを避けスムーズに打合せを進めることができます。
家づくりのテーマを考える
ノートの1ページ目には、家を建てたいと思ったきっかけや、ご家族の家づくりのテーマを書いていきましょう。テーマを明確にすることで自分たちが思い描いているマイホーム像が見えてきます。
まずは、自分達がマイホームを欲しいと思った理由を考えて、書き出していきましょう。箇条書きで理由はいくつあっても構いません。
例えばですが、
- アパートだと子供の様子が確認しにくく、子育てがしづらい
- 共働きなので室内干しをするスペースを広く取り、洗濯を楽にしたい
- 今は音が気になって見れず、大きな音で映画を見られるシアタールームを作りたい
このように普段の生活で不満なことや、一戸建てでこのような生活をしたいなどの些細なことで構いませんので、マイホームが欲しいなと思った出来事や理想の生活を色々と書き出してみてください。
この3つの理由を考えた時に、「子育てと家事をしやすく趣味を楽しめる家に住みたい」ということがわかります。
さらに考えを深めていくと、
- 対面キッチンを採用してLDKが見渡せる間取りにする
- 洗濯を楽にするために室内干し専用の部屋をつくり洗面所とクローゼットの部屋と近づけた間取りにする
- 防音に配慮した趣味部屋をつくる
などと、その不満や理想を叶える為の具体的な解決策を考えることができます。
このように、まずは今の生活の不満やマイホームへの想いを書き出し、それによって自分達の家づくりのテーマを決めていきます。
そして、不満や理想を叶える為の解決策を具体的に書き出しましょう。解決策が思い浮かばないときは住宅会社に相談すればよいので書かなくても大丈夫です。それよりも、今思うマイホーム購入への夢をたくさん書き出しましょう。
建てたい場所について考える
次に土地について考えていきます。建てたい場所については住宅会社の担当者にも必ず聞かれる項目ですので、事前に検討してノートにまとめておきましょう。
まず、建てる土地があるのかないのかを確認しましょう。
建てる土地がある場合、事前に確認しておくポイントは次の5つです。
- その土地が誰の土地なのか
- 土地には現在建物が建っているのか
- 建物がある場合、その建物を建て替えるのか、建物は残して空いているところに建てるのか
- 建物がない場合、今は何に使われているのか(畑、田んぼ、駐車場など)
- 土地はどんな形で、道路は土地のどちら側についているか
最初の段階ではこの程度の情報があれば十分です。話が進んでいくと、住宅会社が敷地を見に行って調査を行い、役所で法令関係を調べてくれますので、細かいことは任せてしまって大丈夫です。
次に、土地を探して家を建てる場合は、要望を書き出していきましょう。
- 建てたいエリア(学校や勤務先からの距離)
- 車は何台駐車したいのか
- 庭でやりたいことがあるか(BBQやガーデニングをしたい、ガレージを置きたいなど)
- 利便性が高くにぎやかなところがいい、田舎の静かなところがいいなどの周辺の雰囲気
- スーパーや学校、病院、駅などに近いところなどの立地条件
何坪の土地が欲しいなどの具体的な大きさを考えることは難しいですので、どんな生活を送りたいかを考えて土地の要望をノートに書き出しましょう。
マイホームに住みたい時期について考える
次にマイホームを建てて住みたいかを考えてみます。
時期に関しては特にノートに書く必要はないですが、考えることは必要ですのでご紹介していきます。
まず初めに、よく聞かれる住みたい時期について解説していきます。
- 子供が学校に進学するまでに
- 頭金を貯めてから
- 明確に住みたい時期がない
まず子供が進学するまでにというように明確な時期がある方は、逆算して家づくりの計画を立てていく必要があります。
入園入学まで2~3年と余裕のある場合は、家づくりに時間がかかりやすい工務店などでも建てることができます。しかし、1年を切っている場合は、工期の短いハウスメーカーを選ぶことをおすすめします。さらに、半年を切っている場合は建売住宅を購入することが賢明です。
このように住みたい時期によって、マイホームに購入する住宅会社が絞られてきます。
頭金を貯めてからや、明確に住みたい時期がないけど家を建てたい場合
このような場合は、気に入った住宅会社があればすぐにでも建てて良いでしょう。頭金を貯めてから建てたいという方は多いですが、現在はとても金利の低い時代ですので、頭金を貯めるよりも安い金利で早く建ててしまった方がお得になる場合があります。
貯金をする間にもアパートの家賃や駐車場代などの無駄なお金を支払っていますので、そのお金は住宅ローンに充てた方がローンも早く終わりますのでメリットが多いです。
時期について考えた時に、明確に2~3年遅らせなければならない明確な理由がない時は、今すぐにでもマイホーム計画を始めましょう。結果的に家づくりに時間がかかったとしても早く取り組んだ方がお得に建てられる可能性が高いです。
月々の生活費とローンを振り返る
家を建てるときに必ずついてくるものが住宅ローンです。多くの方が35年間という長い住宅ローンを組んで返済していくため、いくら借入するかということがとても大切になってきます。
しかし、何千万円という金額を聞いてもその金額が払えるのかどうか想像がつきません。そのため、初めは今の生活で月々いくらの出費があるのかを振り返ってみましょう。
次の費用はいくらでしょうか。
- アパートの家賃、管理費、駐車場代
- 光熱費(水道、ガス、電気)
まず、これらの費用を合計していくらになるのかを確認します。そして、マイホームを購入した時に、さらにプラスでいくら位であれば払って行けるかをご夫婦で相談しましょう。将来の事も踏まえて細かく試算したいという方は、ファイナンシャルプランナーに事前に相談するのもおすすめです。
また、ローンの支払いはあるかどうか、あと何年で残高はどのくらいかも見返しておきましょう。住宅ローンの審査は他のローン審査と比べてとても厳しい為、細かいローンも全て確認する必要があります。
カーローンやカードローンを始め、ショッピングのリボ払いや携帯の本体の代金のローンなど、少額のものも書き出していきましょう。そして住宅会社と資金について話をするときに、どのローンを返さないといけないのかなどを詳しく相談できるようにしておきましょう。
まとめ
マイホーム購入をする前にやるべき5つのことをご紹介しました。行動する前に色々考えておくことで、マイホーム計画に迷いが出にくくなり、住宅会社と打合せをスムーズに進めることができます。
建物は地盤や基礎の部分がとても大切と言われていますが、家づくりも最初の気持ちや考えが重要になってきます。自分たちが暮らしたい理想のマイホームを建てるために、家づくりの基礎をしっかりと作りましょう。
次回は正しい家づくりの流れをご紹介していきますので、ぜひそちらも確認してから実際に行動に移してください。