いい土地を探したい方必見!土地の探し方と決めるコツ
建物を建てる上で、必ず必要になってくるものが土地です。
建てる土地がなく、土地から探して家づくりをする人も多いでしょう。建物の場合、住んでから気に入らないところがあればリフォームや、最悪の場合建て替えも可能です。しかし、土地の場合はそうはいきません。今建っている建物をそのまま別の土地へ移動させることは難しいからです。
その為、土地を選ぶときには慎重な判断と、ここぞというときの決断力が必要になってきます。
土地は住宅以上に専門用語が多かったり、資料を見ても中々わかりにくいです。ではいい土地に出会うためにはどのように行動すればいいのでしょうか。今回は、皆様がいい土地と出会うためのコツを伝授します。
土地探しは誰に頼むのが1番いい?
土地探しは住宅会社の担当者に頼みましょう。土地なのに住宅会社にお願いしていいの?と疑問を持たれる方も多いですが、住宅会社としては大歓迎です。もちろん無料で探してくれます。
住宅会社の担当者は自分が提案した土地で話が進めば、資料等も一式手元にあるので建物の提案がしやすいです。また、不動産もわかっていれば土地の詳しい情報も事前に仕入れることができるので、より詳しい提案をすることができます。
お客様としても、敷居が高いといわれている不動産に自分で行かなくていいというメリットあります。
不動産にすべてを任せない
また、不動産はあくまでも土地を売ることが仕事ですので、建物のことまで考えて販売はしてくれません。あくまでお客様の要望に当てはまる土地をおすすめするだけです。対して住宅会社であれば、その土地ならどのような建物が建築できるか、建物と土地を合わせた総予算をわかった上でアドバイスをしてくれます。
住宅会社の担当者に伝える土地の要望は、1記事目の建てたい場所を考えたときにノートにまとめた内容です。
どの住宅会社でも土地は探してくれますが、展示場を見た中で話を進めてもいいなと思えた2~3社に頼むといいでしょう。各住宅会社でつながりの深い不動産が違いますので、2~3社に頼むと違う情報を教えてくれることも多いです。
土地資料をもらったら必ずチェックするべき10個の項目
要望を伝えると1~2週間くらいで、担当者が土地資料を準備してくれます。
ぱっと見わかりにくい土地資料ですが、次の10個の項目を確認すればOKです。聞きなれない言葉も多いと思いますので、それぞれの項目を簡単に紹介していきます。
①本体価格
ズバリその土地の価格です。この価格にさらに様々な諸経費が掛かりますので、この価格だけではその土地が安いか高いかは判断しないようにしましょう。
②所在地、地図
資料に載っている地図や所在地から立地を確認してください。グーグルマップのストリートビューで見ると、現地の様子がよりわかると思いますので確認することをおすすめします。
③広さ、形状
広さの感覚を○○坪という数字だけから想像することは難しいと思いますので、担当者に詳しく聞いてみてください。その土地に家と車を配置した時に、どのようになるかがわかるような丁寧な資料を準備してくれる担当者もいます。
またその土地がどのような形をしているかも確認しましょう。東西の幅があまりにも狭いと、縦長の家になり日当たりが取りにくいなどのデメリットもあります。
④地目
謄本に登記されている地目のことです。住宅を建てるときには、地目が宅地でなければいけません。
しかし、売り出されている土地には畑や山林、雑種地などという地目も多いです。このような地目の時はほとんどの場合、購入者がお金を払って宅地へ変更しなければいけませんので諸費用が掛かります。
⑤都市計画
市街化地域や市街化調整区域など、どのような開発をしていくかを地域ごとで分けられています。
市街化地域であれば地目が宅地になっていればすぐに家が建てられますが、市街化調整区域ですと購入者が条件を満たしていないと家が建てられない場合もあります。条件は市町村単位で違いますので担当者に確認してみてください。
⑥用途地域
市街化区域の場合は、さらにエリアを12個の地域に分類しています。
第一種住居地域のような住宅を建てるエリアや、商業地域のようにお店などがたくさん立っているエリア、工業地域のような工場がたくさんあるエリアなど様々です。12個の地域の内、一般的な住宅が建てることができないのは工業専用地域だけです。
しかし、用途地域によって周辺環境や将来の街の変化が想像できますので必ずチェックしておきましょう。
⑦接道
接道とは土地に対して道路がどちら側に接しているかです。南側に接している場合、大きな窓が多かったり玄関を南側に持ってくることができますのでかっこいい外観を作りやすいです。
逆に北側に接している場合は、北側から駐車場・建物・庭の順番で配置されるパターンが多い為、プライベートな庭を作ることができます。子供が庭で遊んでいても誤って道路に出る可能性が低いので安心です。
また、資料には接している道路の幅も載っている場合が多いです。道路が狭いと運転が苦手な方には向いてないでしょう。
逆に大きい道路に接していると車通りの多い土地の可能性もあります。
⑧設備
上下水道などのライフラインの設備がどのようになっているかがわかります。
まず上水道ですが、水道管を売主側で引き込んでくれるのか、買主側がお金を払って引き込まなければいけないかを確認します。次に、下水道が浄化槽エリアなのか本下水のエリアなのかを確認します。
浄化槽エリアですと自分の土地の中に浄化槽というものを設置してその槽の中で汚水を浄化してから放流しなければなりません。浄化槽エリアは浄化槽設置代がかかりますので、初期費用は本下水エリアの方が安いです。
⑨現況、引渡し
現況とは現在の土地の状況がわかります。古い家が建っていたり、駐車場として使われているなどという状況が書いてあります。
引渡しとは、その現況をそのまま引き渡すのか、古い家を解体してから引き渡してくれるのか、また、駐車場の契約期間が終わる3か月後でないと引渡しができないなどの引渡しの条件が書いてあります。
古い家が建っているのにそのまま引渡す土地であれば、買主が解体費用を負担しなければならない為、大きな費用が掛かってきます。
⑩取引態様
資料を出している不動産が直接取引するのか、不動産が地主との仲介役になっているのかがわかります。
ここで確認すべきことは取引態様が「売主」であるかという1点のみです。売主の場合、仲介役が誰もいないという意味なので仲介手数料がかかりません。逆に、仲介や媒介などの場合は仲介手数料がかかってきます。
土地の本体価格が400万円以上の場合、「本体価格×3%+6万円×消費税」がかかってきます。土地の価格が高額なほど仲介手数料も高くなりますので要チェックポイントです。
決めるコツは現地視察!
いい土地を購入する方法、それは現地視察を徹底的に行うことです。現地で実際に確認することは次の3点です。
①におい、騒音などの環境
資料ではわからないのがにおいや騒音です。
少し遠くに家畜場があって風に乗ってにおいが流れてくるなど、地図だけではわからなかった周辺環境がわかります。また、隣の家が10匹も犬を飼っていて鳴き声がとても気になってしまうなどの、騒音問題も現地に行かなければわかりません。
また、現地へは朝昼晩や平日や土日など様々なタイミングで見に行くことをおすすめします。
例えば、日曜の昼間に現地へ見に行って、とても静かな土地で気に入ったとします。
しかし、平日に見に行くと、朝は通勤の抜け道に使われていて意外と車通りが多かったり、昼間は近くにある土日休みの工場から大きな音が聞こえてくるなんてこともあります。
このようなことに住んでから気づかない為にも、現地へは色々なタイミングで視察へ行きましょう。
②土地の現状、周辺住宅の確認
実際現地へ行かないとわからないことが、土地の高さです。現地へ行ってみたら土地が道路よりもかなり低いことがあります。
そのような土地は家を建てるために土を搬入しなければならず、造成費用が掛かってしまいます。
また、土地に大量の草が生えている場合は着工前に処分しなければなりません。業者にお願いする場合はもちろん費用がかかりますので注意が必要です。
加えて周辺の住宅もチェックしましょう。
自分達が思い描いているマイホームが周りの建物と並んだ時に違和感がないか、または、近くに似ている家がないかを確認しておくといいでしょう。
③雰囲気
実際土地の決め手のほとんどがこれだと思います。
現地へ行ったときに、直感でいいと思った土地は決めるべきです。色々な土地資料を見ているとどこがいいのかわからなくなってしまう場合が多いですが、現地へ行くと自分がその土地で住むことがイメージできる土地とできない土地があります。
冒頭でも言いましたが、土地はその家に住む限りは変えられないものです。
その為、印象がいい土地や雰囲気が気に入った土地を選ぶべきです。その後に、①や②の条件がクリアできているか我慢できる範囲かを判断してみてください。
このように現地視察には資料を見るだけではわからない情報がたくさん眠っています。必ず土地を決める前に現地を見に行ってその土地がいい土地なのか見極めましょう。
おわりに
いい土地に出会うためのポイントを整理します。
- 土地探しは住宅会社の担当者にお願いをする。
- 土地資料をもらったら、必ず10個の項目のチェックをする。
- 気に入った土地は様々なタイミングで現地視察へ行く。
- 土地を見た時の直感を大切に!
この4つのポイントを意識して土地探しに取り組んでみてください。
建物は自分の要望を入れ込んで1から作り上げていくものなので理想のマイホームに100%近くまで近づけることができますが、土地は元々ある物の中から選びますのでそうはいきません。
現地を見に行って直感でいいなと感じた土地は、他の要望が7割満たしていれば購入するべきです。逆に要望はすべて満たしているけど、見に行ったときにあまりよくないと感じた時は、購入を見送るべきです。
ぜひ自分に合った土地を担当者の力を借りながら探していきましょう。