子育てのしやすい家を建てるための3つのポイント
子供の誕生や成長を機にマイホーム購入を検討し始める方は多いです。
なぜならアパートでは、中々子育てがしにくかったり、周りの住人に気を使わなければならないので子育てがストレスに感じてしまう方もいるからです。
一戸建てであれば、子育てをしやすい環境を作ることができます。
子育てがしやすい環境とは、次のような家のことです。
・家事を時間短縮できる家
・子供の様子がわかる家
・子供の成長につながる家
家事を短縮することができれば、その分子供と遊ぶ時間が増えますし、自分の息抜きの時間を取ることもできます。また、子供の成長を見守れるための間取りづくりはもちろん、成長を促すような家づくりも注文住宅では作ることができます。
今回が子育てのしやすい家をつくるための、間取りのポイントを3つご紹介しますので、自分の子育ての考えと一致する場合はぜひ取り入れてみてください。
子育てのしやすい家を建てるための3つのポイント
家事動線を工夫する
家事を楽にすることで、子育てのしやすい環境を作りだすことができます。家事動線で工夫するポイントは、距離と流れを意識することです。
まずは家事動線の距離についてです。自分が負担と感じている家事をするときの動線を短くしましょう。
例えば、家事の中で洗濯が負担と感じているのであれば、洗濯する場所と干す場所の動線を近づけ、さらに洗濯物をたたむ場所からしまう場所を近づける間取りにしましょう。そうすることで、苦手な分野の家事を時間短縮することができます。
家事楽のポイント
また、動線を短くするだけではなく、家事を流れ作業で行えるような動線を作ることも家事楽のポイントです。
例えば、玄関とパントリー、さらにキッチンが一直線上にある間取りにします。そうすることで、無駄な移動をせずに買い物したものを直接パントリーにしまい、残りの食材を冷蔵庫へしまうことができます。
また、キッチンと給湯器のリモコン、浴室を一直線にすることで、夕飯を作っている途中で浴室を掃除したり、お風呂を沸かす家事が効率よく行えます。
家の数ヵ所に設置できるような空間づくり
さらに、クイックルワイパーなどの掃除用具を1ヵ所に収納するだけではなく、家の数ヵ所に設置できるような空間を作ります。
そうすることで汚れていると気付いたら、他の家事をしている流れの中でも近くの掃除用具をさっと取って掃除ができます。
また、洗面所にクイックルワイパーを置いておいて、髪の毛を乾かしたら必ず洗面所のごみを拭き取ることを家族のルールにしておけば普段の掃除が楽になりますし、お子様にも掃除をしてもらうきっかけになります。
子供の様子がわかる間取りにする
家事や休憩をしながらも、子供が遊んだり勉強する様子が見えるような間取りにするといいです。
家事をしているときも子供とコミュニケーションを取りやすくすることで、子供も寂しい思いをしなかったり怪我をしにくい環境を整えることができます。また、勉強をする様子を確認できる間取りにすることで、子供がきちんと宿題をしているかどうか、集中力がどのくらいあるのかどうかなどの子供の成長も確認することができます。
子供の集中力が切れてきたなと思ったら、ご褒美を決めてもう一度集中させるなどの作戦を取れることも、子供の様子を伺える間取りにすることで起こるメリットです。
家の数ヵ所に設置できるような空間
また、意外と好評な間取りが、キッチンからトイレや洗面所を見ることができる間取りです。
料理をしていて手が離せないときに子供がしっかり手を洗っているか、歯を磨いているかなどを目で見て確認することができます。また、お子様が1人でトイレを出来るようになったがまだ不安なときは、キッチンで料理をしながらこっそり見守ることもできます。
家事を楽にするためにキッチンと洗面所を近づける方も多いですが、意外と子供の成長を見守ることの出来る間取りでもあります。
収納は量よりも質にこだわる
子供の物が増えるから大きな収納が欲しいという方が多くいますが、納戸のような大きな収納がある家
では、部屋は片付きません。収納は必ず量よりも質にこだわりましょう。
質にこだわった収納とは次の3点を考えられている収納のことです。
- 収納したいもの
- どこに配置するか
- 高さや奥行
質の高い収納の2つの例をご紹介します。
子供のおもちゃ用の収納
1つ目は、子供のおもちゃ用の収納です。
1つの大きなボックスにおもちゃを詰め込んでそれを棚の上に置くという収納方法を取っている方も多いと思います。しかし、全てのおもちゃをまとめて収納する必要はありません。
例えば、車などの床面で遊ぶおもちゃは1つのボックスに入れて収納します。その収納には下にローラーが付いていて、子供の力でも転がして持ってこられるようなタイプにします。大工さんにお願いすれば収納の枠にすっぽり収まるようなローラー付ボックスを作ってもらえますので相談してみてください。
また、カウンターでお絵かき遊びをする場合は、そのカウンターの横や下にお絵かきセットをしまうための収納を作ります。
このように、おもちゃを1ヵ所にまとめるのではなく、使う場所に収納場所を作ります。また、子供が出し入れできる高さに作ることで、自分で簡単に出し入れすることができます。片付けやすい収納であれば、子供も率先して片付けをしてくれるのでお部屋も清潔に保てます。
日用品買い溜め用の収納
2つ目は、日用品買い溜め用の収納です。
日用品の収納もおもちゃの場合と考え方は似ています。ポイントは使う場所の近くに日用品をしまうということです。
日用品をしまうために、大きな収納を1つ欲しいという方いますが、それでは使いにくい収納になってしまいます。
なぜなら、キッチン用の洗剤をトイレで使うことはないですし、同じようにトイレットペーパーをキッチンで使うこともありません。それぞれ使う場所が決まっているのに、それを1ヵ所にまとめてしまうと使うときに効率が悪くなってしまいます。
例えば、トイレの近くにはトイレットペーパーやトイレ用洗剤、生理用品などをしまえる収納を作ります。トイレの中に作れれば最高ですが、トイレの空間をそこまで広く作ることはできない方も多いと思いますのですぐ近くに作りましょう。
日用品収納のポイント
日用品収納のポイントは高さと奥行きです。台がないと取れない高さの棚や、膝を曲げて取らなければいけない収納は使いにくいですし、整理整頓をやらなくなります。
使用頻度の高いトイレットペーパーや生理用品などは必ず立ったまま出し入れしやすい高さに収納しましょう。また奥行きは浅めがおすすめです。奥行きが深い収納だと、奥にしまったものは中々使わなくなります。
他の日用品の買い溜めも、なるべく奥行きが浅く、手の届く高さの棚を作って収納しましょう。
空間を有効活用
手の届かない高さの所には、たまにしか使わないドライバーなどの工具や薬箱などをしまって空間を有効活用してください。低い高さの収納では、吊って収納できるミニホウキやブラシなどをしまうと取りやすく収納内の床も掃除しやすいので便利です。
このように収納はしまう物、位置、高さを工夫することでしまいやすくなります。しまう物を決めておけば、物が入らないという考えよりもそこに入るだけの買い溜めをするという考えに変わってきます。また、配置や高さを考えて収納を計画すると、子供も片づけを手伝える環境になります。
おわりに
子育てのしやすい家は、家事楽の家とも共通しています。家事を楽にすることで子供との時間が増えたり、自分の中に余裕が生まれて子育てがしやすくなります。
それぞれの家庭で家事のしやすい動線や収納計画はそれぞれですので、普段の生活の流れを振り返って考えてみてください。
マイホームで子供と過ごす時間は小学校を過ぎるとぐっと減ってしまいます。子供の成長を機に家づくりを考えるのであれば、子供とコミュニケーションをできるだけ長く取れるマイホームづくりをしてみてください。