火災に強い家は保険が安くなる?省令準耐火の家と火災保険の関係性お知らせ・イベント情報

「省令準耐火」というワードを聞いたことがあるでしょうか?

簡単に言うと、火災に強い家と判定するために定められた基準のことです。

木造の住宅会社の担当者に耐火性について聞くと、省令準耐火というワードが出てくる機会があると思います。

そして、「省令準耐火なので火災保険料もお安くなりますよ!」というトークに続くわけです。

なぜ、省令準耐火の家を建てると保険料が安くなるのでしょうか?

今回は省令準耐火の概要や、火災保険料が安くなる理由をお伝えします。

省令準耐火の家ってどんな家

そもそもどのような家が省令準耐火仕様の家と呼ばれるのでしょうか?

次の2つの基準を満たした家が省令準耐火仕様の家と認定されます。

・建築基準法で定める準耐火構造に準ずる防火性能をもつ構造であること

・住宅金融支援機構が定める基準に適合する住宅であること

この2つの基準を満たすために、様々な材料が使われていたり構造が工夫されています。

例えば、主要な構造体に燃えにくい素材を使ったり、火が燃え広がりにくくするための部材を構造に組み込むなどです。

他にもいろいろな基準があり、すべて満たしていないと認定を受けることができません。

耐火性の高い部材を使うので建築費は多少上がってしまいますが、火災の影響を受けにくい家を建てることができます。

ちなみに拓建ホームでは省令準耐火が標準仕様です。

火災保険と省令準耐火の家の関係性

なぜ省令準耐火の家と火災保険にはどのような関係があるのでしょうか。

基本的な考え方として、火災に強い家は火災保険が安くなります。

保険会社は保険金の支払いが少ない方がプラスになるからです。

具体的には、柱・梁・外壁・屋根などの主要な構造部分に何を使っているかによって、火災保険料が変わります。

一般住宅では次の2種類に分類されます。

T構造

コンクリート造建物、コンクリートブロック造建物、レンガ造建物、石造建物、鉄骨造建物、耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建築物

H構造

T構造以外の建築物

H構造よりもT構造の方が火災が強いとされていて、省令準耐火の家はT構造に当てはまります。

レンガやコンクリートの建物と同様の扱いです。

ちなみにH構造は、耐火性能を高めていない通常の木造住宅などが当てはまります。

火災に強い家の方が、火による被害が少ないので保険料の支払いも少なくなります。

そのため、H構造よりもT構造の方が保険料が安くなるのです。

省令準耐火にするとどのくらい保険料がお得になる?

では、通常の木造住宅と比べて省令準耐火の家はどのくらい保険料が安くなるのでしょうか。

一般的には、1/2以上も安くなることもあると言われています。

1年で数万円の保険料がかかりますので、それが半額になるのはとてもお得ですよね。

実際にシミュレーションをしてみましょう。

今回は、損保ジャパン日本興和の「保険料クイック資産」を使って保険料を算出します。

シミュレーションの条件は以下の通りです。

条件:建築地は東京都、建物価格2,500万円、家財保障有(500万円)

 

H構造

T構造(省令準耐火)

年払い(地震保険:有)

104,560円

64,270円

年払い(地震保険:無)

41,260円

23,010円

10年一括払い

(地震保険:有)

423,240円

242,760円

10年一括払い

(地震保険:無)

359,940円

201,500円

※参考:1分でできる 保険料クイック試算 (sjnk.jp)

※損保ジャパン日本興和おすすめプランの「ベーシック型」採用

※10年一括払いの地震保険は1年分のみ加算

※2021年3月時点での火災保険料を元に算出

シミュレーションでは1/2まではいきませんでしたが、かなりの金額差がつくことはわかっていただけたはずです。

都道府県や建物価格などによっては、今回のように1/2も安くならないこともあります。

しかし、半額にならなくても確実に安くはなります。

火災保険はマイホームがある限りは加入し続ける方がほとんどなので、長い目で見ると省令準耐火の家を建てることに大きなメリットがあることがわかりますね。

保険料以外にもメリットが!省令準耐火にすると良いこと

省令準耐火の家を建てると火災の影響を受けにくい家になるので、火災保険料が安くなる他にも次のようなメリットがあります。

貰い火をしにくい家になる

省令準耐火の家を建てると、近隣で火災が起こっても貰い火をしにくくなります。

なぜなら、建物の外側に耐火性の高い物が使われているからです。

具体的には屋根材を不燃材料で葺いたり、外壁材や軒天などの部材を耐火性の高い物にしています。

軒天とは屋根が建物から飛び出している部分の裏側です。

これによって、隣家で火災が起きても自宅への延焼は防げる可能性が高まるのです。

隣家が火災になって自宅が燃えても、自分の火災保険で修繕しなければいけません。

保険を使ったとしても大きな出費になりますので、貰い火をしにくい省令準耐火の家を建てましょう。

自宅が火災の場合でも一定時間は火を外に出さない

先ほどとは逆に自宅が火災になってしまった場合も、省令準耐火の家なら一定時間は火を屋外に出しません。

なぜなら、省令準耐火の家は他の空間や外周に石膏ボードという耐火性の高い板を施工しているからです。

石膏ボードが燃え始めるまでにはかなり時間がかかりますので、その内側にある柱や梁に火が燃え移るのにはさらに時間がかかります。

そのため、一定時間は自宅の延焼だけで留め、被害を最小限に食い止めることが可能です。

隣家に迷惑をかけないためにも、耐火性の高い建物を建てましょう。

屋内の延焼が遅らせることができる

省令準耐火の家なら自宅が火災になっても、自分たちが逃げる時間が確保しやすくなります。

なぜなら、ファイヤーストップ材を施工して火が燃え広がりにくくしているからです。

ファイヤーストップ材とは木材や断熱材で壁や天井の隙間を埋め、火の燃え広がりを抑える部材のことです。

通常、火は壁や天井の内部の隙間から各空間へ燃え広がります。

火災の燃え広がりは一瞬です。

しかし天井や内壁内にファイヤーストップ材を施工することで、約15分の耐火の効果を発揮します。

そのため、逃げ遅れを防げたり、より安全に屋外へ出ることができるのです。

もちろんゆっくりしている暇はありませんが、命が助かる可能性は確実に高まるでしょう。

まとめ

省令準耐火にはたくさんのメリットがありました。

逆に建築費が上がってしまうこと以外は、目立ったデメリットはありません。

不燃材や耐火性の高い外壁や屋根でも、デザイン性の高い物はたくさんありますので、外観を損なうこともありません。

また、石膏ボードやファイヤーストップ材も目に付かない内部に施工するため、間取りなどへの制限や内装デザインに影響することもありません。

では、唯一のデメリットである建築費の上昇は諦めなければならないのでしょうか。

建築費が気になる方は、省令準耐火仕様が標準のハウスメーカーを探すことで解決します。

基本的な構造が省令準耐火の基準に対応していれば、追加の費用を掛けずにマイホームを建てることが可能です。

もちろん拓建ホームも省令準耐火が標準仕様です。

詳しい内容はスタッフがしっかりとご説明します。

省令準耐火の家を建てて自宅や家族を守り、火災保険料も抑えてお得に生活していきましょう。