建物を支えているのが基礎です。
コンクリートの土台なようなものを基礎と呼びます。
住宅会社に行くと「当社はベタ基礎です!」などという説明を受けると思います。
しかし、一般の住宅は布基礎かベタ基礎のどちらかなので、各住宅会社の基礎の違いは分かりにくいです。
では、基礎のどのような部分をチェックすれば、住宅会社の基礎の良し悪しを比較できるのでしょうか?
今回は基礎ついてのチェックポイントを解説します。
木造住宅を支える基礎の役割
ではそもそも、基礎はなぜ必要なのでしょうか?
基礎は建物と地盤をつなぐ役割を果たしています。
基礎がないと建物を直接地盤面に置くことになってしまいます。
すると、柱などの木材の配置によって建物が傾いてしまったり、建物が揺れたときなどに地盤にうまく力が伝わらず倒壊する恐れがあるのです。
基礎があれば、建物の自重を均等に地盤へ伝えることができるので、様々な間取りに対応できたり、地震や台風などで建物に圧がかかっても地盤へ逃がして耐えることができます。
また、基礎があれば地盤に直接木材を触れさせなくていいため、水分や湿気から建物を守るという役割も果たしています。
基礎でチェックすべき3つのポイント
基礎の重要性が分かったところで、チェックすべきポイントを確認していきましょう。
鉄筋の太さ
まず1つ目は鉄筋の太さです。
基礎はただのコンクリートの塊ではなく、コンクリートの内部にたくさんの鉄筋が張り巡らされています。
鉄筋は人間に例えると「骨」のような役割を果たしているため、太さを確認することは非常に大切です。
人間も骨が細かったり脆いと、身体を支えきれませんからね。
では、どのくらいの鉄筋の太さがあればいいのでしょうか?
建築基準法では、直径12mm以上の太さの鉄筋を使うことと記してあります。
他にも細かい決まりがありますが、複雑な説明になるため割愛します。
住宅会社から「ベタ基礎です」などの基礎の名前しか説明がなかったら、「主筋(しゅきん)の太さはどのくらいですか?」と質問してみましょう。
建築基準法で定められている12mm以上と言われるのは当たり前だと思いますが、すぐに答えられない営業マンもいると思います。
わからなかったとしても持ち帰ってからしっかり回答してくれる営業マンと、上手くはぐらかす営業マンがいますので、営業力を見極めるためにも質問してみてもいいでしょう。
ちなみに拓建ホームでは主筋はD13を採用しています。
D13とは直径12.7mmの鉄筋のことです。
ただ、12.7mmと言われても中々想像できないですよね?
拓建ホームでは中々見る機会の少ない配筋段階の現場も、タイミングが合えばご案内することもできますので気軽にお声がけください。
配筋の間隔
鉄筋は太さだけでなく、敷き詰められた配筋の間隔も非常に大切です。
人間の身体に置き換えると、肋骨はバランスよく配置されていて心臓や内臓を守ってます。
しかし、1本なくなってしまったり、どこかの間隔だけが広いと身体に不具合を起こします。
基礎の配筋も同じです。
一定の間隔で敷き詰めることが大切で、間隔が広すぎると建物を支えることができません。
配筋の間隔は、建築基準法では30cm間隔以下で配筋することとされています。
一般的な住宅では基準を上回る20cm間隔で配筋していることが多いです。
しかし、拓建ホームではより強度を上げるために15cm間隔で配筋しています。
地震に強く耐久性に優れた基礎を造り上げるために、こだわりを持って施工しています。
基礎の厚み
基礎の立ち上がり部分の厚みも重要です。
立ち上がりとは地盤と土台のつなぎとなっている部分です。
箱で言うと側面の部分のことを指します。
箱の底と天井がしっかりしていても側面が柔らかいと、上に物を積み上げると潰れてしまいますよね。
基礎も同じで、地盤に接する面も非常に大切ですが、立ち上がり部分に厚みがあることで建物をしっかりと支えることができるのです。
建築基準法では基礎の厚みは12cm以上と定められています。
ちなみに底盤の厚みも12cm以上という基準です。
3.5寸の土台は10.5cm、4寸の土台は12cmなので土台を置いたときに、基礎部分の方が厚くなるようになっています。
ちなみに拓建ホームでは、基礎の立ち上がり部分を15cmに設定しています。
基準よりも3cmも多く厚みがあるので、構造躯体をしっかり支える基礎が完成します。
基礎の種類も覚えておこう
細かな基礎のチェックポイントを先にお伝えしましたが、基本となる基礎の種類もチェックしておきましょう。
冒頭にもお伝えした通り、一般住宅の基礎のほとんどは布基礎かベタ基礎です。
両者の違いを簡単にお伝えします。
布基礎
布基礎とは、基礎の断面が逆さT字の形状になっている基礎のことです。
逆T字の形状で地盤に埋め込まれているので、面で支えるというよりも点で建物を支えています。
土台のない部分は基礎を立ち上げないので、床の下は土が見えている状態が昔の布基礎でした。
しかし、地中から出た湿気で木材が傷んでしまいます。
そのため、最近では地盤に防水シートを張って、その上から薄いコンクリートを流し込んでいます。
ただし鉄筋は入っていないので強度はほとんど強まりません。
あくまで湿気やシロアリ対策のためです。
価格はベタ基礎よりも安価に施工することができます。
ベタ基礎
ベタ基礎は立ち上がりと地盤面全体に鉄筋を組み、コンクリートを流し込んで作る基礎のことです。
地盤面にくまなく配筋されているので、面全体で建物を支えています。
そのため、建物の荷重を分散させやすく、建物全体の強度も増します。
最近の注文住宅ではベタ基礎を採用している住宅会社がほとんどで、もちろん拓建ホームでもベタ基礎を標準仕様で採用しています。
価格は布基礎よりもかかりますが、標準仕様として採用している住宅会社も多いです。
多少費用がプラスになっても、耐震性の高いベタ基礎をおすすめします。
まとめ
今回は基礎に関する3つのチェックポイントをお伝えしました。
住宅会社によって構造に様々な特徴があるので、比較するのが難しくて悩むこともあると思います。
そんな時は、今回のように明確にわかる数値で比較してみてもいいでしょう。
基礎はどこの住宅会社でもある物ですし、鉄筋の太さや配筋の間隔などは会社ごとにしっかりと決まりがあります。
拓建ホームの基礎は、他にも基礎の四隅を隅切加工にするなどして強度を上げる工夫をしています。
そして、まだまだ基礎でチェックすべき細かなポイントもたくさんあります。
基礎のアレコレをわかりやすくお伝えしますので、ぜひ1度話を聞きにいらしてください!