北道路の土地は、日当たりが悪いからやめよう。
そういった先入観を持っていないでしょうか。
もちろん、日当たりの悪い北道路の土地もあります。
しかし、北道路にはたくさんのメリットがあるのです。
その他の、南・東・西の道路にもそれぞれの良し悪しがあり、家庭によっておすすめすべき土地は違います。
今回は、道路付けによる土地の使い方について考えていきましょう。
【東西南北】道路付による土地の使い方
では、各方位ごとにメリット・デメリットと、その土地の使い方やおすすめの家庭をお伝えします。
北道路の土地
まずは、北道路についてです。
嫌われがちな北道路ですが、南北に長い土地ならばとても使い勝手はいいです。
北道路の土地のメリット
北道路には次のようなメリットがあります。
プライベートな庭が取れる
北道路の土地は、北から南に向かって駐車場・建物・庭の順に配置されることがほとんどです。
そのため、道路側からは庭が見えにくいです。
プライベートが守られた庭であれば、気兼ねなくBBQをしたり子供のプールを出すことができます。
また、外に洗濯物を干していても通行人の目線が気になることがありません。
車がやけない
駐車スペースの南側に高さのある建物が建つので、車に直射日光が当たりにくいです。
そのため、車の焼けを気にする必要がありません。
他の方位の道路付と比べて、夏場も車の中が高温になりにくい点もメリットです。
安全性が高い
子供がいたりペットを飼っている家庭にとって、北道路の土地は安全性が高いです。
なぜなら、庭と道路の間に建物があるため、誤って道路に飛び出す危険性が減るからです。
ボール遊びや追いかけっこをしていると、ヒヤヒヤしてしまいますが、北道路の土地であれば安心して見守れます。
1階の南面をすべて居室にできる
北道路の土地は、間取りの面でもいいことがあります。
理由は、玄関位置が北側になることが一般的なので、1階の南側に広いスペースが取れるからです。
そのため、LDKをすべて南側に配置したり、和室などの日当たりをよくしたい空間を南に持ってきやすくなります。
分譲地だと坪単価が低く設定される
南側3区画、北側3区画の計6区画の土地があるとすると、北側の区画の方が坪単価が低いことが多いです。
理由は、次項にお伝えするようなデメリットがあるからです。
しかし、これまでお伝えしたように北道路にもたくさんのメリットがあります。
北道路の土地は比較的安く手に入りやすいので、ぜひ検討してみましょう。
北道路の土地のデメリット
もちろん北道路の土地にはデメリットもあります。
圧迫感を感じることがある
北道路の土地の場合、南側は建物が建っている土地も多いです。
すると、室内からの景色が開けず、圧迫感を感じることがあります。
北側のアプローチに植物を植えにくい
北側に道路から玄関へつながるアプローチを施工する方も多いでしょう。
しかし、北側は日当たりが悪く植物の育ちが悪いので、採用しにくいです。
そのため、道路からの外観が殺風景な印象になることもあります。
北道路の土地の使い方
北道路の土地を購入する方は、次のような使い方をしましょう。
プライベートな庭を楽しむ
アウトドアが好きな家庭には、北道路の土地はぴったりです。
庭も家の一部として、視線を気にせずに活用することができます。
カーテンを開けて、ウッドデッキをリビングとつなげれば、とても開放的な空間を作り出せます。
ぜひ、家にいながらアウトドアを楽しみましょう。
建物の中に日光をたくさん取り入れる
建物の南側に多くのスペースが取れるので、日当たりのいい家を作ることができます。
LDKどこにいても日差しが差し込んだり、室内干しの空間も南側に取れるかもしれません。
設計士と相談しながら、南のスペースを存分に生かした間取りを作りましょう。
南道路の土地
一番人気の南道路の土地についてです。
南道路の土地のメリット
南道路の土地のメリットをお伝えします。
どんな形状でも日当たりが確保できる
南道路の土地は必ず建物の南側に道路があるので、最低限の日当たりが確保できます。
土地に接する道路は幅が4m以上と決まっています。
そのため、南北が短い土地だとしても、庭に日が入らない土地ことはあっても、建物には日が差し込む場合がほとんどです。
その他の方位の場合、土地の南北の長さによって日当たりがかなり左右されてしまいます。
このメリットは南道路の土地だけの特権ですね。
整った外観を作りやすい
南道路の土地に建てる建物は、外観が作りやすいというメリットもあります。
なぜなら、玄関ドアや大きな窓がつく場合がほとんどだからです。
ドアや大きな窓があると、建物のバランスがとりやすく、見栄えのいい外観に仕上がりやすいです。
南道路の土地のデメリット
人気な南道路の土地にもデメリットはあります。
部屋の中からの景色が車になりがち
南道路の土地は、建物の南側に駐車場と庭作ります。
そのため、部屋の中から外を見たときに、車が目の前にくることも多いです。
車好きな方ならいいですが、そうでない方にとってはデメリットになります。
通行人の目線が気になりやすい
南側が道路なので、通行人から庭の様子がよく分かります。
人通りの多い場所だと、外に洗濯物を干すことも気が引けますよね。
また、夕方にシャッターやカーテンを閉める前に電気を点けてしまうと、外から家の中が丸見えになってしまいます。
南道路の土地の使い方
南道路の土地の使い方を紹介します。
庭で家庭菜園やガーデニングを楽しもう
南道路の土地は、前面に邪魔する建物がないので庭に日が差し込みます。
そのため、家庭菜園やガーデニングをしようと考えている方にはぴったりです。
外構を工夫してプライベート空間を作り出そう
南道路のデメリットとして、プライバシーが守られにくい点がありますが、外構を工夫することで解決することができます。
庭や大きな窓の外周には目隠しのフェンスを立てることで、目線を気にせずに過ごせます。
おしゃれなデザインの物もたくさんあるので、建物に合うかっこいい外構を施工しましょう。
東道路の土地
東道路の土地は、南道路の土地に続いて2番目に人気があります。
詳しく確認していきましょう。
東道路の土地のメリット
東道路の土地のメリットをお伝えします。
朝日を取り入れられる
東道路の土地の特権は、朝日を室内に取り入れられることです。
朝の陽ざしをたっぷり取り入れたい方は、東道路の土地を選びましょう。
プライベートの庭が作れる
北道路の土地と同じく、東道路の土地はプライベートな庭を作ることができます。
このメリットは西道路の土地でも同じことが言えます。
東道路や西道路の土地は、建物の南側に庭を作り、建物・庭の東西に駐車スペースを作ることが一般的です。
そのため、車の陰に隠れて庭が見えにくくなります。
目線の防げる範囲や安全性では北道路の土地に劣りますが、南道路の土地に比べるとプライバシーを守ることが可能です。
東道路の土地のデメリット
東道路の土地のデメリットを紹介します。
土地によっては午後の日差しが入りにくい
南や西側に建物が建っていると、午後の日差しは遮られてしまうことがあります。
建物に囲まれている場合は、吹き抜けを作ったり窓の高さを工夫して日差しを取り入れましょう。
縦列駐車になる可能性がある
面積が小さい土地だったり南北の間口の長さが短いと、車を縦列に駐車しなければならない可能性があります。
土地の端から端まで建物を建ててしまうと、車は建物の前に駐車するしかありません。
建物と南側の境界線までが狭いと、縦列に駐車するしかなくなってしまうのです。
これは、西道路の土地にも言えるデメリットです。
駐車する台数をしっかり考慮しながら、間取りを作ってもらいましょう。
東道路の土地の使い方
東道路の土地の使い方を紹介します。
朝に使う空間を東に寄せた間取りに
朝にいる時間帯が多い空間を東に寄せた間取りを作りましょう。
例えば、洗面所やキッチン、ダイニングなどは朝使うと思います。
その様な空間を東に寄せることで、朝から明るい室内で過ごすことができ、気分がいいです。
また、寝室を東側に寄せることで、朝日で目覚めることができます。
洗濯物を朝の内から干す方は、東寄りに干す場所を作ってもいいですね。
建物の東側の空間を上手に使った、間取りを作りましょう。
西道路の土地
最後に西道路の土地についてお伝えします。
西道路の土地のメリット
西道路の土地のメリットです。
夕方でも明るい
西道路の土地は、午後にかけて日当たりが良くなるため、夕方でも室内に日が差し込みます。
そのため、夕方でも電気を点けなくていい季節があります。
午後に家で過ごすことが多い方は、西道路の土地が向いているでしょう。
西道路の土地のデメリット
西道路の土地のデメリットも日差しに関することです。
・夏は西日が辛い
夏場の西日で辛い経験をした方は多いと思います。
西日は朝日に比べて日差しが強く、眩しいだけでなく室温にも大きく影響します。
東道路の土地にはない、西道路ならではのデメリットです。
西道路の土地の使い方
西道路の土地の使い方を紹介します。
・西日に配慮した建物を建てる
西道路の土地を選ぶ方は、窓のサイズや位置を工夫しましょう。
大きすぎる窓を採用してしまうと、夏場の室温がとても高くなってしまいます。
そのため、西日を取り入れたい空間には、小さめな窓を高い位置につけましょう。
また、キッチンやトイレなど、長時間同じ場所にいる空間を西側に配置してしまうと、夏場に不快な思いをします。
このような空間は西側に配置しないなどの工夫をしましょう。
自分たちには向いている道路付けはどの方位か住宅会社に相談しよう
自分たちに向いている道路付けは見つかったでしょうか。
しかし、自分たちがいいと思った方位でも、建物の要望と組み合わせると相性が悪い場合もあります。
住宅会社に相談することで、その様な失敗を防ぐことができます。
拓建ホームでは、お客様の建物の要望と生活スタイルをヒアリングした上で、最適な土地を紹介しています。
ぜひ土地を決める前に、ご相談ください。
お客様にぴったりな道路付けの方位を一緒に考えます。
まとめ
どんな土地でもメリットがあり、デメリットもあります。
自分の生活スタイルに合った方位の道路付けを選ぶことが大切です。
自分たちにとって最適な土地を選び、選んだ土地を最大限に活かせるような設計をしていきましょう。